あなたの周りにいる「おとなしい人」

みなさんの周りには、一言も話さないような人がいませんか。もしかしたら、その人は「場面緘黙(ばめんかんもく)」という症状かもしれません。

私もそうなのですが、「家では普通に話せるのに、幼稚園や学校や会社など社会的場面では話すことができない」という症状があり、「場面緘黙(ばめんかんもく)」という名前がついています。人口の0.5%くらいはいるといわれています。

原因は複合的で人によって異なりますが、不安になりやすい気質をもっている人がなりやすいようです。

現在全く話さないわけではなくても、子どもの頃に場面緘黙だった後遺症で、声が小さかったり、オドオドした様子である人もいます。(私がそうです。)

皆さんにお願いがあります。話し方が変な人がいたとしても笑わないでください。

その人たちがもっと社会に出にくくなってしまいます。

あるデータによると人口の0.5%は場面緘黙ですから、社会に出て何人か見かけていてもおかしくないのですが、この症状を抱えている人は社会に出にくいことが多いです。そして、社会に出てこのような人たちを見る機会が少ないので見かけたときに、周りの人は笑ってしでまうのでしょう。そして笑われた人たちは社会に出なくなる。これでは悪循環です。(吃音についても同じことを鴻上尚史さんがいっています。下記の参考を参照ください。)

みなさん、どうかごご理解をよろしくお願いいたします。

参考:かんもくネット著『場面緘黙Q&A』(学苑社、2011年)

   鴻上尚史著『表現力のレッスン』(講談社、2008年)