何をやっても悪者にされる悪魔(スウェーデンの昔話)

「何をやっても自分は評価されない。ほかの人は評価されているのに…」と思ったことはありませんか。

私が子どもの頃読んだ話で印象に残っているものがあります。

「がっかりした悪魔」というスウェーデンの昔話です。

沼に牛が落ちたのを、(何もしていないのに)悪魔のせいにされ、悪魔が牛を助けたところで、感謝されるのは神様であり、悪魔は全く感謝されない…という話です。

この話は「ユーモラスな話」として本の中で紹介されていましたが、本当にそうなのか!?と思ってしまいました。

私はこの悪魔の気持ちがわかるような気がしたからです。

私もアピールが得意ではないため、(やっていることの割には)自分がやったことが評価されることがあまり多くないように思います。逆に、自分のやったこと・思っていることをうまく話せる人は評価されやすく、物事がうまく運びやすい傾向にあると考えられます。(本当に正しいことを言っているかどうかよりも、アピール力で決まってしまっているような気がします。)

そのように、何を言っても認められる人とそうでない人がいることを、この昔話は伝えたかったのではないでしょうか?だとしたら、すごく鋭いところをついている話だと私は思いました。

 

私は、場面緘黙などのためアピールが苦手な人を助けるための記事をこれから書いていきたいです。

(資格試験の勉強のため、記事をしばらく書いていませんでしたが、再開しました。)

 

 

参考:西本鶏介『一日一話シリーズ 読み聞かせ 世界昔ばなし①』(小学館、1,997年)