場面緘黙治療法アイディア集5

場面緘黙治療法アイディア5回目は、考え方を変える方法です。

場面緘黙の症状は、「場所を変えてみれば、劇的に改善するかも(学校・会社を変えたきっかけで、家と同じように話せるようになるなど)」と思うかもしれません。ですが、ある程度年齢がいってしまう(小学校の中学年以降)と、劇的な改善は難しいことも多いと思います。

そこで、一度に劇的に変わることを目指すのではなく、「だんだんに変わっていこう」と思うことで楽になれるし、無理なく変われると思います。場面緘黙の人は完璧主義なので、一度で変わりたいと思ってしまうかもしれませんが、この考え方を念頭におくとよいと思います。

 

私はIT系の仕事をしているのですが、システム(の機能)を一度にすべて構築するのではなく、お客様の要望に合わせて、だんだんにアップデートしていくイメージが、場面緘黙治療のイメージに近いと思います(身近な例でいうとLINEアプリがちょこちょこアップデートされて、機能が追加されていっているイメージにも近いですかね)。

 

最初は事務的な会話(問診など、仕事の応対)ができるようになって、そのあと雑談ができるようになる…などが場面緘黙治療における、だんだんに改善していく一例です。

ですが、この方法だと、場面緘黙の人が少しずつ変わっていっているにも関わらず、周りの人(場面緘黙でない多数の人の話し方に慣れている)にからかわれたりすることも場合によってはあると思います。でもそれは場面緘黙という症状があることを知らない人が悪いという面もあるため、自分のペースで改善していくことが大事だと思います。人に言われた嫌なことを気にしないのが、緘黙治療で一番重要なことだと思っています。私自身もかなり気にするほうなので、「だんだんに改善されていっている。それでいい。」と思えるように意識していこうと思います。